第2回 ハワイのトラディショナル
「カイマナヒラ」
アロ〜ハ。
ハワイ音楽の父と言われる人に、チャールズ・E・キング(1847〜1950)という人がいます。
ホノルルで生まれたクォーターで、ハワイ王朝最後の女王リリウオカラニに音楽の手ほどきをうけたという人物です。学校の先生や保険業をしていましたが中年になってから作曲の才能を開花させ、400ものハワイアン音楽を作曲し、名曲も数多く残っています。
では、彼の作った曲を1曲お聞きください。ハワイアンを代表する超有名曲です。
歌は、ハワイ生まれの小錦関と,沖縄生まれの夏川りみさんです。
タイトルにもなっているカイマナヒラというのは、ダイヤモンドヘッドという意味のハワイ語です。ワイキキの浜辺に立って海の方に向かうと左手のほうに見える小高い丘の名前ですね。
前回の「ブルーハワイ」が英語だったのに対し、歌詞がハワイ語であることに注目してください。ハワイ人が作ったハワイアン音楽です。
内容は、ダイヤモンドヘッドをはじめ、ワイキキの浜辺など、ハワイのあちこちをデートで巡るというご当地ソングのようなものとなっています。世界どこでも、歌はラブソングが多いと思いますが、ハワイアンもご多分にもれずラブソングがたくさん、これはその中でも、濃厚な愛というよりも、爽やか系のラブソングです。
20世紀に作られた曲ですが、構成もトラディショナルなハワイの音楽を意識して作られています。ハワイの伝統的な音楽は、メロディーと構成が割とシンプルで、ワンコーラス(1番の歌詞)を2回ずつ繰り返して歌うのが習わしです。上でご紹介した動画のものはアレンジを短くしていますが、本来は、4番まで歌詞があるとしたら、1番2回、2番2回、3番2回、4番2回と繰り返すのが特徴となっています。
ところで、この動画、ボーカルもそうですが、バックもなかなか豪華です。
ギターを膝の上に寝かせてスチールギターとして弾いている人は、日本のハワイアンギターの第一人者・山内雄喜さん、それからウクレレを弾いているのは、ハワイの有名ウクレレ奏者・ジェイクシマブクロさんです。
それでは今回はこの辺で。
次回は、フラダンスに関する誤解というお話。
もちろん素敵な曲も、用意していま〜す。
マハロ〜。