第1回 あこがれのハワイ 
「ブルーハワイ」

アロ〜ハ、今回から始まりました「初心者のためのハワイアンミュージック5選」。
この夏、ハワイアンミュージックでも聞いてみようかという超初心者のあなたに、そして一年中ハワイアンを聞いていたいというハワイ通の方のあなたにも、現在のハワイアン音楽が分かって、もっと好きになるグッドなナンバーを選んでお届けします。
そして音楽を聴いている間に、「ハワイアン音楽って何なんだろう」ってお話もさくっとお楽しみいただきます。
 

第1回はブルーハワイ(Blue Hawaii)です。
まずは下の動画の再生ボタンを押して音楽を聞きながらお読みください。




いいですね〜。
心からリラックスするような「スチールギター」の甘い音色。
これぞ、ハワイ!というような感じの、いかにもなハワイアン音楽の名曲です。
 

ところでそもそも「ハワイアン音楽っていったい何?」と聞かれたら、どう答えますか?
「そりゃハワイの音楽でしょ」って声が聞こえてきそうです。
ハワイの音楽って、つまり「ハワイの伝統的な音楽のことでしょ」と言いたい訳でしょうか?
しか〜し、このブルーハワイは、ハワイで作られた曲ではありません。
アメリカで作られた映画音楽なのです。
それなのにハワイアンでございと大きな顔をしています。いったいどういうことでしょう。
 
現在ハワイアンといわれる音楽を詳しく見てみると、以下のような分類ができそうです。
 
  A.ハワイの伝統的な音楽とハワイで作られた音楽
  B.ハワイをテーマにして作られた音楽
 
このような音楽を総称してハワイアンミュージックと呼んでいるわけですね。今回の「ブルーハワイ」は、パターンBの「ハワイをテーマにした曲」というものに当てはまります。
 
なんでハワイをテーマにした音楽がたくさんあるのでしょう。
それはもちろん、ハワイがみんなの憧れの島だからです。
ちょっと、ハワイの歴史を見てみましょう。

ハワイはもともとアメリカの州ではなく、独立したハワイ王国でした。
しかし1898年に事実上アメリカに崩壊させられて併合されました。そして、20世紀に入るとハワイは、アメリカのお金持ち達のリゾートとして人気が出始めます。
当時は、船で5日間かかりましたが、ハリウッドの映画スターもこぞって出かけていったそうで、ハワイをテーマにした映画も多く作られました
こうして、アメリカ本土では、夢の楽園、観光地としてハワイのイメージが定着していったというわけなのです。
そんな中で、ハワイをテーマにしたり、ハワイの古い歌をアレンジした曲が、白人達の手によってたくさん作られました。
 ○ビヨンド・ザ・リーフ(珊瑚礁の彼方)
 ○ブルー・ムウムウ
 ○ハワイアン・パラダイス
 ○小さな竹の橋
などなど、世界的なヒットにもなっている曲がたくさんあります。
ハワイの伝統音楽との見分け方は、これらの曲はたいがい32小節でできています。もっとわかりやすい見分け方は、英語の歌詞がついているものです。
 
「ブルーハワイ」は、最初1937年の映画「ワイキキの結婚」という映画の挿入歌で使われ、1960年のエルビス・プレスリー主演の映画「ブルーハワイ」のテーマ曲にもなり、世界的に大ヒットとなりました。
いまでも、ハワイアンミュージックというジャンルを代表する1曲です。 

では、今回はこれにて。
次回は、伝統的なハワイアン音楽から、素敵な曲をお届けいたします。
マハロ!