第5回 新しいハワイアン 
イズ と ケアリー・レイシェル

 
アローハ!
 
最終回は、新しいハワイアン音楽をお届けします。
 
90年代半ば、「♪あけぼの、むさしまる  and  こにしき」とハワイ出身の相撲取りの名前が出てくるこんな曲が日本のラジオから、よく流れてきました。
お聴きください。「天国からカミナリ」です。

 
3人の力士を「故郷を遠く離れて日本の相撲取りになり、国民的ヒーローになったやさしい巨人」と讃えています。
歌っているのは、愛称・イズと呼ばれハワイでも絶大な人気があるイズラエル・カマカヴィヴォオレという人です。彼もたいへんな巨漢で、小さなウクレレがさらに小さく見えます。
 
次の曲も、テレビのBGMやCMでもよく使われてますが、彼の演奏です。
こちらの動画では、ウクレレを弾いて歌う姿が見られます。
 

イズは、オリジナル曲やハワイのトラディショナルの曲の演奏をたくさん残しましたが、残念ながら、97年に肥満が原因で亡くなってしまいました。38歳という若さでした。死後、ずいぶん経ちましたが、いまだにハワイのみならず、世界で高い人気を保っています。
ハワイではお店や、ラジオなど、いろいろなところから彼の歌声がいまだに流れてきます。
 
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最後に、もう1人だけご紹介しましょう。フラの先生、ケアリイ・レイシェルです。
彼の作った曲は、フラダンサー達に絶大な人気を誇ります。そして、本人がフラの先生ですから、その曲の踊り方も指導できるというわけです。
曲は「カヴァイ プナヘレ」です。

 
彼の作る曲は、完全にハワイ語で、トラッドなハワイアンの世界を大きく拡張しています。
官能的な歌詞で、日本でも、アマチュアフラダンサー達のアイドル的存在といえるほど大人気です。
BEGINの「涙そうそう」をハワイ語で作り替えた「カノホナピリカイ」もテレビラジオでよく流れてきますのでハワイアンファンでなくとも耳にしたことがあるかもしれません。

 
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消滅危機言語となって、いまでは話す人がほとんどいないハワイ語も、こうしてハワイアン音楽やフラとともに、完全になくなってしまうという危機からだけは脱出したように思えます。
皆さんも、ハワイアンミュージックから、アロハでおおらかなハワイの素敵な文化に触れてみることを是非お勧めします。
 
全5回の講座、ハワイアン音楽の世界をお楽しみいただけましたでしょうか?
おつきあいいただきありがとうございました。マハロ〜!