File No.5 韓国人の元気の素「焼肉」編
韓国のおいしいものといえば、まず思い浮かべるのが焼肉! 本場韓国の焼肉料理店での美味しい食べ方を御美子さんが現地から紹介してくれます。
最近見かけた人気の韓国料理ランキングでは、若い方の意見が反映されて、タッカンマリとかタッカルビのような鶏料理が人気のようですが、ある程度以上の年齢の方にとって、韓国料理と言えば、やはり「焼肉」ではないでしょうか。
「焼肉」は韓国人にとってソウルフード。顔色が優れなかったりすると、「もっと肉を食べたほうがいいんじゃない?」なんて勧めらることもしばしば。私自身も元気を出したいときは、迷わず「焼肉」を選びます。
「焼肉」が美味しい店は多々ありますが、残念ながら、ただ行くだけでは、美味しい「焼肉」は食べられません。「焼肉」の命は、その焼き方にあるので、焼き上手な人と一緒なら大丈夫ですが、そうでなければお店の人に任せた方が安心です。
韓国の焼肉店では肉が塊で出てくることがほとんどです。これは薬味につけられた豚カルビで、炭火で焼いていきます。ある程度焼けたら一口サイズに切り分けていきます。
おかわり自由のパンチャン(副菜)はセットです。ご飯やチゲ(鍋物)は有料です。
肉厚ですから、中までよく焼こうとすると、焦げ目ができてしまいます。この焦げ目を調理用ハサミで綺麗に除去できるようになるためには、かなり場数を踏まなければなりません。集中力と根気が必要ですので、おしゃべりに忙しい女子の場合、韓国男子にやってもらうのがいいでしょう。
所変わりまして、練炭が燃料の焼肉店での牛カルビです。韓国では和牛ではなく韓牛(ハヌ)が高級品です。この店は副菜はあまりなく、肉の手前に見えているのは、生のニンニクと青唐辛子。サンチュに肉と一緒に乗せて食べます。
ここでもやはり焼き方が重要で、女子だけで行った時には、おしゃべりに夢中になって、少なからず肉自体が炭になってしまいました。
因みにこのお店、コロナ禍どこ吹く風で満席なうえに、隣のテーブルのおじさんグループは大声で話していて、お店の人が引くほどでした。
コロナ前のある日、女子三人で行った焼肉屋の店内のディスプレイ。こちらの店は済州島産の黒豚が売り。一番人気のサムギョプサル(三枚肉)は左下にたっぷり用意してあります。私たちがこの日選んだのはモクサル(首肉)でした。
こちらの燃料は炭火。積もる話がたくさんあったので、焼きはお店の人にお任せしたと記憶します。
団体で行くときには、予約をしておくとセッティングがしてあって、あとは焼いて食べるだけのことが多いです。
こちらの店は卓上コンロの上にサムギョプサル用の鉄板が乗せてあって、焼いてる最中にたくさん出る油が下に落ちる仕組みになっていました。
この日は、日本からのお客さんが混じっていて、皆さんの飲み物の好みがバラバラでした。ビール、焼酎、マッコリ、コーラなどが見えていますが、サムギョプサルには、韓国焼酎が断然合います。
最初の2か所はコロナ発生後に行った焼肉屋。後半二か所は、昨年行った時の写真です。自粛で客足が遠のいたレストランが多いですが、人気店は今も変わらず満席で、万が一感染者が出ても、すぐに消毒して営業再開できるのが韓国らしいです。 [2020年6月・記]