第3回 フラダンスに関する誤解
「プア リリレフア」
アローハ!
今回はフラダンスのお話。
多くの人が誤解している問題から取り上げておきましょう。
フラダンスとはどんな踊りでしたっけ?
最初に、この動画をちょっとだけご覧ください。
映画「フラガール」のモデルになった,福島のスパリゾートハワイアンズのポリネシアンショーの映像です。
扇情的な打楽器の音、女性ダンサーの高音のかけ声、激しい腰の振り。
そうそう、これこれ、フラダンスだ〜と思った方....
残念でした。
フラダンスというと、こんな感じの踊りを思い出す方も多いと思うのですが、これはフラではありません!
これは、タヒチアンダンスです。動画はこのへんで止めていただいてかまいません。
ではハワイのフラダンスを見てみましょう。
こうして比べて見てみると、タヒチアンとはずいぶんと違ったおもむきを感じられると思います。扇情的、情熱的なタヒチアンと違って、優雅という言葉がぴったりです。
フラの起源は、お祭りで神に捧げる歌と踊りでした。ハワイには、昔、文字がなく、歌と踊りで、神話や文化を伝えました。手と身体の動きに意味があり、歌詞の内容を伝えています。現在はそういったものは古典フラ(カヒコ)と呼ばれます。音楽の演奏ではなく、人による詠唱と簡単な打楽器で踊られます。
その踊りが元になり、現代的な娯楽的フラ(アウアナ)も登場して、現在に至っています。
この曲「プア リリフア」は、現代的フラ(アウアナ)に属するものです。
ハワイ語ですので、意味はわからないと思いますが、それでも、なんだか心に沁みるような叙情的なメロディです。内容は、サルビアの花を彼女にたとえて求愛する男性の思いを歌っています。
最後にもうひとつ、フラに関する誤解を紹介しておきましょう。
よく、フラダンスといいますが、「フラ」はハワイ語で「ダンス」という意味ですので、フラダンスというと、おどりおどりとなってしまいます。正式にはフラダンスではなく、フラということになります。
では今回はこのへんで。
次回も、素敵なナンバーをご紹介しますよ。お楽しみに。
マハロ〜。
古典フラ(カヒコ)。
ハワイでは日本と同じようにやおよろずの神がいて、たくさんのフラが捧げられました。
また元来は男性のみに許されたものでしたが、だんだん女性も参加できるようになっていきました。